2021.08.31 Tue
群馬県長野原町では、2020年2月より、ICT企業である「ITbookホールディングス」が代表となり、水陸両用船の運航をする「日本水陸両用車協会」、自動運転技術を研究している「埼玉工業大学」、IoTや5G通信を手がける「エイビット」との協働で、八ッ場ダム地域を舞台に「水陸両用船の自動運転・無人運航に関する実証実験(八ッ場スマートモビリティプロジェクト)」に取り組んでいます。
ITbookホールディングスは、DX(デジタル・トランスフォーメーション)化やICTに関わるコンサルティング事業を、企業や地方自治体などの行政機関に対して展開しています。また、埼玉工業大学は2016年より、「ものづくり研究センター」を設置、次世代自動車プロジェクトの一環として、自動運転に関する研究開発を行っています。様々な企業の技術を集めた今回の実証実験のコンソーシアムにエイビットも参加、ローカル5G環境を提供しています。
今回の自動化の実現には、水陸両用船ならでは非常にセンシティブな運転技術の実現が必要となり、自動運転における入水、出水の予期せぬ事象への対応などが求められます。そのためには、通信環境において「高速通信」よりも「低遅延」であることが大変重要視されているため、ローカル5Gが導入されたという経緯があります。
エイビットは、2020年よりローカル5G実証実験セット「AU-500」を提供、現地環境で実証実験を行っています。実証実験のデータを元に機材の性能の改善を図ると同時に、オプションアンテナセット「AU-900」で電波伝搬の指向性に柔軟性をもたせることで、「湖面」という特殊な環境での電波伝搬を想定したローカル5G環境を構築しています。
当実証実験は、2021年度も商用無線局免許制度における準同期フレーム環境で、現在進行形で実証実験を継続中です。弊社エイビットもコンソーシアム参加企業と足並みをそろえることで、プロジェクトの実現に向けて着実に歩みを進めています。
このプロジェクトは、日本財団が公募した「無人運航船の実証実験にかかる技術開発共同プログラム」に採択され、日本財団より助成を受けて実施するプロジェクトです。
この実証実験は、自動車と船の無人運航技術を開発し、
離島の生活利便性向上や地方の観光振興に寄与することを目的としています。